7月のアートフェスティバルと夏休み期間中の2回のキャンプで、かなり密度の濃い日々となりブログ更新も止まっておりました。
少しずつですが、また更新を再開致します。
さて今回は、あと少しのところで火の神様が帰ってしまった火起こしのリベンジ!
前回、甘酒を飲めなかった悔しい思いを胸に、今回こそは!と、緊張の中にもやる気がみなぎっておりました。
<縄文ワーク Vol.2>
井戸尻考古館の小松さんが見守る中、9人の子供たちによる火起こしが始まりました。
前回同様、代る代る温度を上げて行きます。
子供たちの力で2〜30分ほどで、ようやく煙が出て来ました。
でも、なかなか火種は出て来ません。
子供たちから、大人も手伝って〜とヘルプの声。
スタッフや保護者の方も加わり、ラストスパート!
ようやく火種が出ました!
小松さんが丁寧に麻の繊維に包み、今回は15歳男子が火種を回します。
見事着火成功!
さて、ここからが勝負!
前回ここで安心した姉妹が喧嘩を始め、火の神様が帰ってしまったからです。
火を見つめる子供たち。
と、その時、ちょっとヘソを曲げてた4歳の男の子が「火なんか消えちまえ〜!」と!
そんなこと言ったら、また火の神様が帰っちゃうぞ〜!と慌てる子供たち。
すると、燃えだした火が段々弱くなり、見る見るうちに白い煙に…。
子供たちの脳裏に、前回の悪夢が甦ります。
小松さんが火吹き竹を取り出し、残り火をあおります。
前回はそれでも火は復活しませんでした…。
しかし、今回は何とか復活!
子供たちからも、おぉ〜っ!!と声が上がります。
盛んに燃え始めた炉の火。
小松さんの顔にも安堵の様子がうかがえます。
そして、炉に土器と待望の甘酒が入ります。
自分たちで起こした火で温まった甘酒が、竹のコップで配られます。
火の神様が舞い降りた!
みな心地よい達成感を味わっているようです。
いつもお世話になってる小松さんと考古館の方々へ、サクランボのお土産。
今回も貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございました。
<縄文ワーク Vol.3>
竪穴式住居内で、小松さんの話しが始まります。
これまでの振り返りとして、縄文人にとって「火」はどういう物だったのか。
火は、煮炊きや暖をとったり灯りにもなる大切なものであり、同時にすべてを焼き尽くす恐ろしい物でもあること。
そこに神様の姿を見ていて、それらを産み出す道具の中にも神様を見ていたこと。
そして生きて行くために使う、全ての道具の中にも神様を見ていたというお話。
そして今回小松さんから子供たちに与えられたミッションは「石斧で木を切る」。
この細長い石と棒を組み合わせた斧で、果たして木は切れるのでしょうか。
コンコンと木を打ち始める子供たち。
のどかな風景ですが、明るいうちに木が切れるのか…と少し不安が過ります。
見かねたスタッフが新たな切り方を発見!
二人で交互に連続打をする荒技。
この切り方は初めてです!と驚く小松さん。
でもこれは縄文時代もやっていたかも…。という心強いお言葉。
みな真似をしてコンコンとリズムに乗って打ち続けます。
そして切り始めてから30分ほど、見事に木が切れました!
石で木が切れる…という驚きの体験をさせて頂きました。
この日は他にも色々な道具を体験しました。
これは縄文時代の大切な道具のひとつ、石臼。
モチキビの実を優しく挽き、外の固い殻を外してから粉にします。
これは丸木弓。
普段子供たちが作って遊んでいる竹の弓より、何倍も威力のある弓。
その引く力の強さには子供たちもびっくり!
的をめがけ矢を放ちます。
様々な縄文の道具を体験した子供たち。
現代の道具と異なるのは、その究極までにシンプルな形。
シンプルであるが故、奥の深い道具たち。
その入り口に触れた子供たちは、そこに何を見たのか…?
物や物事の原点に触れることを大切にしている、八ヶ岳まあるい学校。
縄文ワークの今後の展開が楽しみです。